2014年1月5日日曜日

036-20140105


若松は二島散景。
何がトリガーになったのだろうか分からないのだけれどつい2・3日前からだろうか、
レンズの絞り機構を限界まで絞る撮影に興味を示し、そしてそれが楽しいことに気付く。
この日の前日は高専に通っていた時分の親しい友人と夜明けまで過ごしていた。
30歳という節目、ここらでそんな友人と一緒に写真を残しておきたいと思い、
ちいさな三脚を持って。カメラはCanon PowerShot G1 X。
小倉駅構内にて三脚を立てて何枚か写真を撮る、雰囲気は学生の時のそれと変わらない。
決して目を見張るような写真ではないけれど、これから先、時間が経過して
その写真をまた見る時、きっと笑顔になるだろう写真が撮れた。
夜明け、早い時間の電車に乗って帰宅する際にいつも見る景色を新しい視点で切り取る。
上写真の場所を通る度に足を止め、そして考えを巡らせパチりと写真を撮るのだけど
大した満足感を得られないまま、もやもやとした気持ちを抱え込んでいた。
画角が狭く写せるだろうかと思う28mm、誇張の少ない画角は気持ち良く情景を留め、
タイミング良く朝日が昇りはじめ空にグラデーションを描きだす、
建物の側面を意味ありげに仄かに照らす。
三脚に据えられたカメラを揺らしてしまわないように、静かにシャッターボタンを押す。
僕の感じていた情緒を幾分か写し込めたような気がする。

いつもと違う写真表現で撮影した路傍の花は、
妖艶とも言えそうなその質感を湛え、何かを強く訴える。
僕が今まで表現できなかった新たな空気感を覚えた。